金曜日, 2月 19, 2010

電子ブック編集用フリーソフト

ここに紹介する5つのフリーウェアは、オーサリングに閲覧、変換など機能は異なるが、いずれも「EPUB」を対象としている。これからEPUBでなにかやりたい、という向きは要チェックだ。

Sigli

 いわゆるオーサリング機能を持つ電子書籍編集ソフト「Sigli」。GUIフレームワークに「Qt」を採用し、WindowsやMac OS X、Linuxいずれのプラットフォームでも、ワープロのように見たとおりの画面で編集できる。XHTMLのコードを直接表示/編集できる作業モード「Code View」を備えるなど、細かい修正も可能。日本語を含むEPUBファイルを生成する場合、UTF-16エンコードされるがHTML宣言に言語指定(xml:lang="ja" lang="ja")が含まれないなどの問題はあるが、フリーで使えるWYSIWYG電子書籍エディタとしては現在のところ唯一と言っていい存在だ。

EPUBReader

 EPUBファイルを閲覧できるFirefoxアドオン「EPUBReader」。いちど導入すれば、以後Google Booksなどのサイトにアクセスすると、公開されているEPUBをダウンロードせず直接閲覧できる。メニューやメッセージは日本語化されていないが、正しく符号化されたものであれば日本語のEPUBファイルも閲覧可能だ。

eCub

 整形済のHTMLファイルをもとにEPUBファイルを生成しようというのなら、この「eCub」が便利かもしれない。注意点は1つ、素材とするHTMLファイルのエンコード形式には「UTF-16」を使用すること。WYSIWYGなHTMLエディタと組み合わせて使うといいだろう。

Adobe Digital Editions

 アドビシステムズが無償で公開している電子書籍ビューア「Adobe Digital Editions」。EPUBファイルやPDFをストックすれば、電子書籍ライブラリを構築することができる。埋め込みFlashの再生に対応するなど、アドビ独自の拡張を加えたEPUBファイルの閲覧も可能。

Text2ePub

 EPUBのデザインや生成過程に関心があるのではなく、「読む」という電子書籍本来の役割に期待している向きにお勧めなのが「Text2ePub」だ。無償公開されている「青空文庫」のリソースを生かすことに重きが置かれているため、青空文庫のサイトにアクセスしてタイトルを選び、そのままEPUBに変換することもできる。日本未発売の電子書籍閲覧デバイス「Sony Reader」のオーナーであれば、かなり役立つに違いない。

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